自動車保険の対人賠償とはどんな補償なのか?


自動車事故 対人賠償とは

これから自動車保険に入る方も、今までも自動車保険に入っている方でも実際に自分がどんな補償内容に入れば良いか理解せずに家族や代理店任せになっている場合があります。

信頼のおける人に任せることも大事ですが、理解しないために自分では保険でおりると思っていたものが補償されないという事にもなります。

自動車保険の基本である4つの補償。対人賠償、対物賠償、人身傷害、車両保険を理解することであなたがどのような補償をもらえるかを理解することが出来ます。今回は対人賠償について説明を致します。

自動車保険の対人賠償とは何か?

まずは対人賠償責任補償について説明いたします。自動車保険に詳しい方は「対人」や「対人賠償」と呼んだりします。対人賠償とは文字通り人への賠償。つまり事故の相手がケガをした場合にこちらが負う賠償を補償するものになります。

例えば、車に追突してしまい、相手がむち打ちなどのケガを負ってしまった場合に相手の治療費とけがの治療回数や治療期間に応じた賠償金を支払わなければなりません。対人賠償は本来事故を起こした運転者が相手に支払う治療費や賠償金などを補償します。

治療費や慰謝料だけではなく相手がケガをしたことにより仕事を休まざるを得ない場合には本来ケガをしなければもらえたであろう給料の補償もします。一日当たりの休業損害補償というのも対人賠償でまかないます。

このように事故の相手のケガや賠償金などの補償をするのが対人賠償になります。

対人賠償の金額はいくらに設定すれば良いのか?

「対人賠償は大体いくらに設定すれば良いの?」と質問をされる時がありますが、当社では原則無制限をお願いしています。なぜかと言うと相手方の補償というのはどのぐらい大きな金額になるか解らないからです。

良く、「そんなに高額な賠償をしなければいけない時なんてあまりないでしょ?」と言われます。確かに高額な賠償金を支払う可能性は高くはありませんが、万が一事故で多額の賠償金を支払う事になった場合を想定すると無制限の方が良いです。

高額な賠償を負う時とはどんな場合でしょうか?お金持ちの人にケガを負わせた場合と回答する方もいますが、それだけではありません。高額な賠償を負う可能性で一番高いのは小さいお子さんや若い方にぶつけた場合です。

こちらは過去の高額賠償事例の一覧になります。

人身事故における高額賠償事例

認定損害額性別・年齢職業損害
約5億2,800万円男性・41歳医師死亡
約3億9,700万円男性・21歳大学生後遺障害
約3億8,200万円男性・29歳会社員後遺障害
約3億7,800万円男性・23歳会社員後遺障害
約3億6,700万円男性・38歳医師死亡
約3億6,500万円男性・14歳中学生後遺障害

このように年収の高いと言われる医師が亡くなった場合、その方が将来稼いでいたであろう逸失利益というものが高いため賠償金も高くなります。

それ以外に該当するのは若い方後遺障害と言われる状態になった時に高額な賠償金が発生しました。こちらは先ほどの逸失利益に加えて被害者の身体を一生治らない介護を伴う重度の障害を負わせたことによる賠償金により高額になります。

対人賠償は最低補償額が1000万円から設定できます。もし対人賠償の保険を1000万円に設定して事故を起こし、上記のような高額な賠償になった場合、1000万円を超えた賠償金は全額あなたが負担しなければなりません。

また、対人賠償最低額の1000万円と無制限の年間の支払う保険料の差額は数千円です。数千円で数億円の補償がまかなえるか否かであればどちらの方が得かは一目瞭然です。

以上のように当社では高額な賠償を想定して無制限にしてもらっています。

同乗者は対人賠償で補償されないの?

同乗者は対人賠償という名前からは補償されないイメージを持ちます。あくまでも自分の車で相手の車の人や歩行者などにケガを負わせた場合のイメージですね。ところが同乗者でも対人賠償に含まれる場合があります。それは友達や知り合いなどが同乗し、事故によりケガを負った場合です。

当社でも契約者が前方の電柱にぶつかり、同乗していた友達が大けがを負った事例があります。この時に対人賠償を使い友達のケガと賠償金などを保険から補償しました。

自動車保険上では友達や知り合いなどは他人になります。そのため対人賠償を無制限に設定しておけば同乗者の友達や知り合いなどは無制限で補償されます。

家族は対人賠償になるの?

残念ながら家族は対人賠償補償の対象外になります。対人賠償の補償対象外になるのは運転者(被保険者)の両親、配偶者、子供になります。運転者の兄妹は対人賠償の対象となります。理由は民法上の問題で兄弟間は相続対象にならないなどある程度線引きされた関係になるからです。

家族を同乗する場合には別のページで紹介する人身傷害補償が対象となります。

自動車賠償責任保険(自賠責保険)との違い

自動車保険に詳しい方から車検を通す際に加入する自賠責保険と対人賠償補償はどう違うのと質問されます。

どちらも相手のケガの補償をする保険になりますが、イメージとしては自賠責保険で最初は賠償を補償し、限度額を超えたら加入している保険(任意保険)の対人賠償が補償されます。

自賠責保険は国が加入を義務付ける強制保険と言われます。それに対して保険代理店やネットなどで加入する自動車保険は任意保険と言われます。

自賠責保険は限度額がケガの場合120万円。死亡、重度後遺障害の場合は最大3000万円(常時介護の場合は4000万円)までの補償となります。それ以上の賠償額が発生した場合には自動車保険(任意保険)の対人賠償によりまかないます。

自動車保険は自賠責保険の上乗せというイメージを持つと解りやすいです。

まとめ

今回は自動車保険における相手へのケガなどを補償する対人賠償について説明をしました。

内容を簡単にまとめますと以下のようになります。

・対人賠償は相手のケガの治療費や賠償金、仕事を休んだ時の休業損害等多岐にわたる

・対人賠償の設定額は無制限にすべき。高額賠償を自己負担でまかなうのは不可能

・設定額1000万円と無制限の保険料の差はわずか数千円

・対人賠償は自分の車に乗っている友達や知り合いも対象

・運転者(被保険者)の両親、配偶者、子供は対人賠償の範囲外

・自賠責保険の補償の上乗せというイメージを持つ

以上になります。

対人賠償は自動車保険の基本補償になるので無制限で加入をして万が一の時に備えてください。