『社長、その決断は「個人資産」で償えますか?』 – 今、すべての経営者が知るべき”見えないリスク”の新常識


 

経営者は日々多くのご決断をされていることと存じます。その一つ一つの決断が、会社の未来を創っていることでしょう。

では、もし、その経営判断が原因で、あなた個人が訴えられ、ご自身の個人資産にまで影響が及ぶとしたら…?

「うちは上場企業じゃないから関係ない」「業績は好調だから大丈夫」

もし、そう思われているとしたら、今すぐこの先をお読みください。ビジネスを取り巻く環境は大きく変化し、経営者の「責任」のあり方が、会社の規模に関わらず、新しいステージに入っているからです。

 新しい「物差し」の登場。あなたの会社も無関係ではない

最近、ニュースなどで「サステナビリティ」や「ESG」という言葉をよく耳にしませんか?

これは、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を重視する経営が、企業価値を測る新しい「物差し」になっている、という大きな潮流です。

2025年3月には、日本でもサステナビリティに関する情報開示の統一ルール(SSBJ基準)が公表されました 。これは、いわば「企業の健康診断書」のようなもの。これまでは財務状況が主でしたが、今後はサステナビリティへの取組みも詳細に報告することが求められます。

「でも、それは大企業の話でしょう?」

いいえ、違います。

この流れは、まず大企業から義務化されますが 、その影響は社会全体に波及します。近い将来、あなたの会社も、取引先や金融機関から「あなたの会社は、サステナビリティにどう取り組んでいますか?」と具体的な説明を求められる場面が必ず増えてきます。これは、もはや避けて通れないビジネスの新しい常識なのです。

 最も大きな変化は「経営者の責任」が重くなること

この新しい常識で、最も注意すべき点は何でしょうか?

それは、これまで以上に「経営者の説明責任」が厳しく問われるようになることです 。

会社の舵取りを行う社長や役員の皆様の責任範囲は、もはや社内だけにとどまりません。従業員、取引先、顧客、金融機関、そして地域社会…。あらゆる関係者(ステークホルダー)に対する責任が、より一層重くなっているのです。

もし、その責任を果たせなかった時、何が起こるのでしょうか?

会社の信用が落ちるだけではありません。社長や役員、あなた個人が訴えられるケースが、会社の規模を問わず増えています。

「自分ごと」として考えるべき、具体的なリスク事例

「訴訟」と聞くと、大企業の株主代表訴訟をイメージするかもしれません。しかし、中小企業の経営者にとって、リスクはもっと身近なところに潜んでいます。

  • 事例1:元従業員からの訴訟「長時間労働が原因で心身に不調をきたした」として元従業員が提訴。安全配慮義務を怠ったとして、会社だけでなく社長個人の責任も追及された。
  • 事例2:取引先からの訴訟自社の資金繰りが悪化し、取引先への支払いが遅延。取引先が「適切な経営判断を怠ったことで損害を受けた」として、役員個人を訴えた。
  • 事例3:事業承継時の親族からの訴訟事業承継を機に、経営に関与していなかった親族(株主)から「これまでの経営判断が不適切だった」として、過去の経営責任を問われた。

いかがでしょうか。これらはすべて、日々懸命に経営されている社長の皆様のすぐ隣にあるリスクです。

そして、たとえ裁判で勝訴したとしても、あなた個人が支払う弁護士費用は数百万円、時にはそれ以上に及ぶこともあります。

 経営者を守る「盾」という考え方

こうした”見えないリスク”から、会社、そして経営者自身の生活と資産を守るために、知っておくべき考え方があります。それが、役員の皆様のための賠償責任保険(D&O保険)という仕組みです。

これは、役員としての業務が原因で損害賠償請求をされた場合に、発生する賠償金や、何より高額になりがちな弁護士費用などの争訟費用を補償するものです。

もはや、役員賠償責任保険は一部の大企業だけのものではありません。

変化の激しい時代に、経営者の皆様が安心して挑戦的な経営判断を下すための、いわば**「経営を守る盾」**として、その重要性はますます高まっています。

【まとめ】

ビジネス環境の変化に伴い、経営者が負うべき責任は、気づかぬうちに重く、広範囲になっています。

会社の未来を守るため、そして何よりも、ご自身の資産とご家族の生活を守るために、まずは「経営者を取り巻くリスクが変化している」という事実を知っていただくことが、すべての第一歩です。


【ディスクレーマー(免責事項)】

本記事は、経営を取り巻くリスク環境に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の保険商品の勧誘・募集を目的とするものではありません。